そーだいさんに教えてもらったこと

そーだいさんからはとても多くの言葉をもらっていて、とてもTwitterには書ききれないためブログにまとめてみました。

前置き

私にとってのそーだいさんは岡山や福山を中心としたIT系勉強会の仲間という認識だったのですが、いつの間にやらCTOになったり雑誌や書籍の執筆活動したり会社を立ち上げたりすごい人になっちゃってました。

実は2019年5月から2020年7月まで毎月1on1をしてもらってました。当時、マネージャーになりたての私の悩みに寄り添い、大変多くのアドバイスを貰いました。 「アドバイス」というのは面白いもので、聞いた当初と今とでは話の深みが全く変わってくるものなんですね。経験を積むことによって「あのとき、本当に伝えたかったのはこういうことか」と認識することが多くなってきます。今回はいくつかのエピソードを振り返ってみます。

コミュニティ

そーだいさんとコミュニティの話をすると「恩送り」という言葉をよく聞きます。これはコミュニティによって育ててくれた先輩たちに直接お返しをすることはできないけど、後輩たちに恩を送ることが先輩たちへのなによりの恩返しだよという話です。これはIT系勉強会に限らず一般的な会社にも言えるのではないでしょうか?私は10年前に今の会社に転職してきましたが、先輩たちからやってもらって嬉しかったことは会社は違えど後輩たちにやってあげたいと思ってます。そういう組織の枠を超えて、後世に叡智を語り継いでいくのは人間の営みそのものではないかと思います。

管理職

2019年頃、私はいわゆるプレイヤーからマネージャになりました。今までRubyやインフラ面でパフォーマンスを出していたつもりですが、すぐに気持ちを切り替えれるほどの覚悟や自覚はありませんでした。当時の私は「1on1」や「スクラム開発」などマネージャとしてやるべきワードに囚われており本質が見えてませんでした。そんな私にそーだいさんは「1on1自体がやりたいわけじゃないでしょ?チームメンバーと何を話したいの?」という疑問を投げかけてきました。「エンジニアに寄り添いたい」などとそれっぽい事を言う私に「寄り添うってなんだろう?」と返されました。そこで私は深く考えることになります。「エンジニアが好きな技術だけ取り組んでいればよいというものではなく、組織として成果を出していく必要がある。そのためには個人がやりたいことと会社がやってほしいことのバランスが取れていることが大切。そのすり合わせを行うのが1on1だ。」と今なら自身を持って答えることができます。

また、そーだいさんはマネージャは信頼を勝ち取るものと教えてくれました。そのためには「きっちり説明することが大切。やると宣言したことは必ず行い、できなかったらちゃんと理由を説明する。それが責任だ」という話でした。現在管理職の「責任」とはなんだろう?って考えることがよくあるのですが一番は説明責任だと思っています。特に開発の現場では障害発生時の説明や分析が大変だけどとても重要だと感じています。

こんなこともありました。「自分がやっているマネジメントの方針が正しいかどうかわからない」という疑問をぶつけた時があるのですが、チームメンバーについてアンケートを取るように言われました。私は言われたとおりアンケートを依頼したのですが返ってきたのは当たり障りのない返事ばかり。そりゃそうですよね。私は評価者なのでメンバーは悪いことは書きません。そーだいさんもこうなることは予想はついていたようで「マネージャーは自分で自分を褒めてあげる必要がある。プレイヤーよりやることが明確になっていないのがマネージャ。だからこそ給与が高いんだよ。」という話でした。 自分で自分を褒めるためには具体的やったことを明確にし、結果を記録していく必要があります。チームメンバーの目標設定や成果の記録はとても重要な私の仕事となりました。

会話

1on1でSQLの質問に対して、いくつものURLが瞬時の間に提示されたことがあります。SQLだけではなく発表資料やブログ、Twitterのリンクが瞬時にでてきます。彼の頭の中にはどういうINDEXが構築されているのでしょうか。

情報量だけではなくこちらの質問に対して「まず3つあります」と話したい内容を数で返してくることが多いです。面白いのは「3つ」と宣言した場合は多くの場合話し出すときまでは2つまでしか考えておらず、3つめは話の途中で考え出している点です。前世は噺家(はなしか)か何かだったのでしょうか。

このレスポンスの速さ・頭のキレには会話をするたびに驚かされます。

そーだいさんだめなところ

酔っ払うと正論で殴ることとがあります。相手は翌週までダメージを引きずるので程々にしておいてほしいです。まぁ年令を重ねると教習所にでも行かない限り怒られることは少なくなってきますので、ときには怒られる機会も大切かな。コロナが落ち着いて一緒に飲める日を楽しみにしています。